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■ マシュー・パークヒル『ドット・ジ・アイ』 (2003 英,スペイン) ★★★★☆
「dot the i 」というのは、「i」と「t」は紛らわしいので、「i」にはしっかりドット(点)を打て、「t」には横棒を入れよという意味の慣用句で、細かいところまで注意しなさいって意味らしい。なるほどねぇ〜、最後の最後まで注意しないと。映画の中では、下の投票ボタン(無理やり投票ボタンを押させる企み)のように使われてんだけど、これだけ見てたら、とんでもない恋愛ドラマだわ。 実際ね、恋愛ドラマとして見たら、安モンのTVドラマと似たりよったりで、こんなものを見てたら、金返せとも言いたくなる。ましてや、おっさん一人で何トチ狂って見てるのか。日曜夕方6時の回にしては、観客10人ほど、そのほとんど全てが女。男がいても女連れ。さみしいおっさんライフにこの安モンドラマはないぜ。 ところがですわ、dot the i =細部にまで注意せよ、という通り、例えばポスター・チラシ(上のチラシ画像をクリック)のキスシーンね、妙に画像が荒れてんのね。それからシーンが切り替わるのに、恋愛ドラマではない、ジャンっ!というような効果音が多用されている。ヒントがあちこちにばらまかれている。何だったか、すぐ忘れる(^◇^;) だから劇場で観るのはイヤなんだ、メモられへんから。あのですね、なんかの映画のセリフの引用するとこね、そこで映画はウソっぱちを映し出すってのあったはず。 はい、後半は種明かしに徹してくれる。こっからがぐっとおもしろくなってくる。バーナビー役のジェームズ・ダーシーなんてただの甘いマスクのお兄ちゃんだったのに、ころっと変わって行く。ヒロイン=カルメンのナタリア・ベルベケだって、ちょっとスペインっぽい哀愁的な顔立ちではあってもデビュー当時のペネロペ・クルスには到底およばんなぁと思ってたら、どんどん艶っぽくなってくの。最後の最後までピエロのキット役のガエル・ガルシア・ベルナルにはこのあとアルモドバルなどからもオファーが来てるらしいが、まぁふつうだったわ。 そうそう冒頭のドリス・デイだったか"Perhaps Perhaps"、「キサス・キサス・キサス」ね。 何の予備知識もなしにパッと入って見たらアタリだった。ちょいと儲け物。やっぱりスペインはおもろいわ。
dot the i 監督 マシュー・パークヒル 製作 ジョージ・ダフィールド / メグ・トムソン 脚本 マシュー・パークヒル 撮影 アフォンソ・ビアト 音楽 ハビエル・ナバレテ 出演 ガエル・ガルシア・ベルナル / ナタリア・ベルベケ / ジェームズ・ダーシー / トム・ハーディ / チャーリー・コックス
2004年08月08日(日)
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