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■ エドワード・ヤン『ヤンヤン 夏の想い出』 (2000 日, 台) ★★★★★
この邦題、どうにかならん? このタイトルにジョナサン・チャンのチラシを見ると、どうしたって、ボクのもっとも苦手とするお子ちゃま映画と思ってしまうだろ。ヤンヤンというボクちゃんが夏休みに・・・って感じ。だからずっと避けてきた。損した。ここらあたり商売っけ見え見えというか、そういうお子ちゃま映画好きな層を狙ってつけたんだろうけれど、実際、ヤンヤンの子どもらしさを見せる映画かというと、とんでもない。そんなのを期待して見た人、ご愁傷様。ラストのヤンヤンの朗読でピントはずれの涙でも流してくれや。原題が"Yi Yi"。なんのこっtちゃと思っていたら、『一一』はあは、これでも何かわからんか。イー・アル・サン・スーのイーつまり「一」 しっかりタイトルロールに出てくるやんか。だからぁ、『ヤンヤン 夏の想い出』というくすぐったいようなタイトルより、英語のタイトル『A One and a Two』のほうがどんだけ気がきいていることか。ちなみに「A One and a Two」はジャズの演奏の初めのカウントだ。NJの音楽への関わりを暗示していてずっといいやん。 さて、誰を軸にして見るかによっていろいろ見方ができそう。はじめの結婚式でオモチャ箱をぶちまけたようで、人物を頭の中で整理するのにけっこう労力を費やしてしまう。主なところを書いといたげようねぇ。
「朝は何をして 昼は何をして 夜は何をしてと―」 「お互い何が見えてるか、わからないとしたら」 「2つは互いに引きあって 強い電場が作られます」 「映画が発明されて人生が3倍になった」 「複雑ではありません。とても簡単なことです。真実をお教えしましょう。」 「自分では見られないでしょ だからさ」 「人生をやり直すチャンスなんて必要ない」 「私は目を閉じていたい。夢の世界が― 美しいから」 ・・・・・ 並べすぎー(..;) ネタばらしじゃなくて、映画そのものが言葉として発し過ぎなんだよ。そこまで言ってくれなくても、そこまで言ってしまったら。。。。あぁ、でもな、父親NJと娘ティンティンのクロスオーバーするところ、不覚にもはまってしまったのだ。ぐらっと来てしまうじゃないか。Baby, it's you...なんてずるすぎるやんか。なんかほんとずるいんだよなぁ。窓の反射なんかでも使い過ぎなんだよ。そんなのわかっていても、東京タワーの見える窓にはぐらっと来てしまう。熱海だってそう、あ、これはボク個人的に来るんじゃなくて、ネタはやっぱりアレでしょ。 そして、監督自身がずっと抱えてきたことをヤンヤンを借りて吐きだしてしまうなんて、ヤンヤンのヤンはエドワード・ヤンのヤン。という意味でも、『ヤンヤン 夏の想い出』に引っ掛かった人、いろんな意味でご愁傷様でした。★X5連発しすぎかと言われようが、今回はエドワード・ヤンの強引すぎるくらいの力技に負けたな。
Yi yi (A One and a Two) 製作 河井真也 / 附田斉子 監督・脚本 エドワード・ヤン 撮影 ヤン・ウェイハン 音楽 カイリー・ペン 出演 ウー・ニエンジェン / エレイン・チン / ケリー・リー / ジョナサン・チャン / イッセー尾形
2004年01月06日(火)
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