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 廣木隆一『理髪店主のかなしみ』(2002 日) ★

 何かの映画で、予告編を見て、をー、あのひさうちが映画になったのだぁ、きっと見ようと。。。大阪では今年の3月にやってたのだ。いつの間にか終ってしまって、すっかり忘れてた。やっとレンタル屋にDVDが並んでいるのを見つけて、即、借りたのだが。
 フェチ、SMってのはほんとのところどうなんだろねぇ。日本的SM観(?)というのと、どうも違ったところに、世の中、風俗世界で進んでしまったような気がしないでもない。なんだか、SMプレイという線にはまりこんでしまったような、あくまでプレイなんだという線。そして、そういう類のSMプレイというのは、ほんとのところ、さすがのボクも経験がなくて、いやほんとにないんだって。もう少しで、女王様に拉致されそうになったことはあるけど(^◇^;) だからようわからんっす。それでこれでいいのか?という気がするんよ。
 この映画もそうなんだけれど、だいたい風俗としてのSMってのを、素の人間が見ていておもしろいんだろうか。映画あるいはビデオなんかで見てもほとんどマンガにしかならなくて、原作がひさうちみちおの漫画だから、それはそれでいいんだろうけれど、失笑という類の笑いにしかならない。漫画としてのおもしろさと、それが実写にされたときでは、違うんだよねぇ。それは漫画では、「そんなアホな、ははぁ〜さいならぁ〜」という関西漫才のノリで見てられるものも、実写となると、どうしても風俗SMとしてしか表現されない。それはボクが風俗SMってのは認めてないから。いくらインターネットを通してオープンになってきたと言われようが、それは風俗SMの域を越えない。もちろんこの映画の中でも、SMは風俗SMのラインに終始してしまっていて、つまらない。
 SMはおいといて、フェチズムとなると、これは特殊にプレイなどと設定しないでも、それは生活の中のいたるところに潜んでいる。そのことにセンシティブかどうかだけの違いであって、例えば理髪店でのヒゲ剃りなんてのはフェチズムの極みでしょう。だから何度も映画の中でかみそりをあてるシーンが出てくる。これはうなづける。トモロヲが妄想の中で柄本の首にあてたかみそりをすっと引くなんてのも、あ、これは映画だからできうる表現でしょ。女の人は、ムダ毛処理なんて、ささっとわき毛なんかを剃ってしまうんだろうけれど、須之内美帆子が脇を曝してトモロヲに剃らせるところなんぞはぞくぞくしちゃうね。
 まぁ、期待したほど、おもしろい映画じゃなかったな。ひさうちの漫画のほうがずっとずっとおもしろかったです。

 
監督 廣木隆一
脚本 及川章太郎
原作 ひさうちみちお
撮影 鈴木一博
出演 田口トモロヲ / 須之内美帆子 / 柄本明 / ひふみかおり / 千原靖史 / 綾田俊樹

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2003年10月16日(木)
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