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 ▼ ゴードン・チャン『恋戦。OKINAWA Rendez−vous 』(2000 香港)


 フェイ・ウォン=『恋する惑星』のラインで見るとこける。レスリー・チャン=『覇王別姫』、『ブエノスアイレス』のラインで見ても同じ。ボクはこの『恋戦。』に関して何の前触れもなくて、ただAzが借りてきてたから見たってだけ。それも「パパ(笑うな)、『恋する惑星』好きやろ、フェイ・ウォンの新しいのん出てたで」とまた借りして見たもんだから、正直、見始めてしばらく、ゑ?と戸惑ってしまった。
 そりゃそうだ、監督がウォン・カーウァイでもチェン・カイコウでもなくて、ゴードン・チャン。この監督は元々アクションらしいんだけど、かと言って、ただ派手なだけのドンパチに終始してるわけでもなくて、どこか『ルパン3世』にも通じるようなところもある。何やねんと言われればラブ・コメディ。それにしては本筋が見えにくいなぁ。筋としては簡単な話だけれど、どこか散漫で焦点があっていない。なんてことを感じるのも、まだ『恋する惑星』のラインから頭が離れていないせいなのか。ほんとそのラインで見たら楽しめるものも楽しめないね。気楽に香港映画のスターを寄せ集めて作ってみたら、こんなんができましたという軽い乗りで見ないと。
 同じことが「沖縄」ということばの中にも潜んでいて、香港から見たときに単に沖縄は日本のリゾートというにすぎないのか、妙な意味をもちこまれるほうが迷惑といえば迷惑。加藤雅也の沖縄ヤクザご一行様が、あの何て言うの、ウィングをつけた改造バンでぞろぞろ走り回るのには笑えた。ただ撮影が沖縄の梅雨期にあたっていたらしく、リゾート〜っ!というにはちょいとさみしかった。リーフに潜ったりして、もっと能天気にいってほしかったって思う。
 あ、話は大泥棒ジミー(レスリー・チャン)と、しょぼくれ刑事(レオン・カーファイ)、それと沖縄ヤクザ(加藤雅也)の四角関係の他愛のない話でした。


製作 チェフ・ツァン
監督 ゴードン・チャン
脚本 ゴードン・チャン / チャン・ヒンカ
撮影 チェン・チュウキョン
美術 ホーレス・マー
音楽 アルビン・レオン
衣装 ドラ・ン
出演 レスリー・チャン / フェイ・ウォン / レオン・カーファイ / ジジ・ライ / ビンセント・クォク / ステファニー・チェ / 樋口明日嘉 / 加藤雅也
★★★



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2002年09月09日(月)
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