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 ▼ マウロ・ボロニーニ『ビアンカ』(62 伊仏) 


 なにがどうってことない。極道息子アメリゴ(ジャン・ポール・ベルモンド)が娼婦ビアンカ(クラウディア・カルディナーレ)に入れ込んで身を持ち崩すという、洋の東西を問わない物語。なんて書いてしまったら、あと何も書けんでしょ(^_^ゞ
 えーっとですね、だいたい資料が少なすぎるの。おまけにマジに見てなかったから。今度また機会があったらマジに見ます。はい、おしまい、うりゃあああ
  マウロ・ボロニーニ監督というのは、モラビア原作の『堕落』の監督などで、イタリアでは結構な監督。そのわりには日本では語られてないのね。ボクが知らないだけかもしれない。ただ『堕落』はその当時に見たいと思ったのだけかすかに覚えてる。で、恥ずかしながら、ボロニーニ監督はこれが初めて。
 モノクロだから、なんていうんだろ、あの技は。えーっとですね、わざと露出オーバー気味にしてコントラストをぼかす。これが随所に見受けられて、その使い分けに何らかの意味が見いだされるはずなんだけど、ごめん、ちゃんと見てなかった。ただそのコントラストのとばしかたがすごくおもしろかった。
 美術としてもなかなかのもん。セットにしろロケにしろ、それがほんととってつけたものに感じられない。そういう意味で非常にていねいに作られていた時期の映画だなと思う。ほんとこのあたりのイタリア映画は見ていてほっとするのはそういうところなんだな。彫像一体にだけ明りをあてて、逆に露出をアンダー気味にしてくきっと彫像を浮き上がらせる。いまの技術を持ってすればなんなくできてしまいそうなことだけど、不思議と新鮮さがあったなぁ。
 話としては、最初に書いたように洋の東西を問わない物語だけれど、かなりなところで文楽に通じるものがある。役回りなど、まんまやんか。文楽以上に土着的なのはイタリアの風土というところか。それから女たちがポンパドールで闊歩して、パーティーではいかにもというおっちゃんが出てきたりでうれしい。そしてなによりもジャン・ポール・ベルモンド、クラウディア・カルディナーレ、この二人がもう絶頂の時期、とくにカルディナーレのピチピチったら、ちょっとふるいつきたくなります。
 機会があれば見てみましょう、損はしません。
 
La Viaccia
監督 マウロ・ボロニーニ
出演 ジャン・ポール・ベルモンド/クラウディア・カルディナーレ/ピエトロ・ジェルミ
★★★★



2002年02月20日(水)
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