maggot's favorites #13



佐藤亜有子
首輪
河出書房新社 '98.2.12



「女の描くポルノは怖い」の第2弾
佐藤亜有子の場合、『ボディレンタル』がすごくおもしろくて、ほんとはそれをアップするつもりだったのがほったらかしにしたったのね。その間に2作目の『生贄』を読んで、これは『ボディレンタル』ほどおもしろくなかった。全体の構成ばかりが目についてミステリーじみてしまってた。『ボディレンタル』文庫版の解説に、この『ボディレンタル』『生贄』『首輪』が3部作となっていて、3作を通して読んだら見えてくる、とか書いてあった。それでこの『首輪』を読んで見えてきたかというと、わからん(爆)
そんなことより『首輪』全編を通して亀頭がむずむずしてきてたまらなかった。もうこれはたまらんよ。読み終わった瞬間はほとんど射精の瞬間とおなじだったような。
3つ並べたタイトルから簡単に想像つくけど、3作通して極度にフェティッシズムに貫かれてる。ボク自身がそういうフェティシズムにこれまたびんびんに反応してしまうから余計そうなんだろうけど、もろ「おめこ」「ちんぽ」がちりばめられてないと感じない、もっと端的には裏本でないと抜けないというやつには、なんじゃこりゃモンの退屈きわまりないもんだろうな。
事実、『首輪』には会話を表す「 」が全く無い。そして伏せ字にしなければならないような、端的にはCPマスクでもかけないといけないような表現は全く無い。しかし、たまらなくエロチックである。いままで読んだ本の中でいちばんエロチックである。エロチックとはなんだを追及しまくったエロチックさ、しかも、ボク流に言うと、「徹底的に行きつくしてしまおうという貪慾」なまでの女の目から見たエロチックさがある。
男でこういう表現をしていたのは、麻生澪(?)をつかった豊田薫の全編「メタモルフォーゼ」と囁き続けているSammの10年ほど前のビデオくらいかな。このビデオのタイトルは忘れた。ついでに白状しとくとそのビデオで何度も抜いた。でも、でもである、その何度もボクがオカズにしたビデオでさえも到底及ばないほどエロいのだった。
あー、まだほんとは、書きたいことがあるんだけど、いまはやめとこ。

2000/02/02